絵に関する初心者が陥るよくある勘違い

公開日: : 萌え絵上達法

絵を始めたばかりの初心者の頃は右も左もわかりません。
そんなとき友人に描き方を聞いたり、ネットで調べたりして情報を集めると思います。

でもそのアドバイスが言葉足らずだったり、誤解を生む表現だったりして、 間違って解釈してしまうことは結構あるのではないでしょうか?

また自分の中で絵はこういうものだと勝手に決めつけてしまうこともあります。
それがのちのち思い込みとなって絵の成長を阻害します。

できれば誤解や勘違いは早めに気づくことが望ましいです。

今回は私の経験から、絵を始めたばかりの初心者が陥りやすい勘違いについて考えてみました。
参考になれば幸いです。

 

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●初心者が陥るよくある勘違い

①絵はスポーツと同じで、描けば描くほど体で覚えて自然に上手くなる

基本、スポーツは反復練習によって上達します。
それはラケットの素振りだったり、正拳突きだったり、サッカーのリフティングだったりします。

何度も同じ動作を繰り返すことで体の動かし方の感覚が次第に身につき、上手くなるわけです。

となると絵もスポーツと同じように繰り返し描いていれば、 手が勝手に描き方を覚えて上手くなるんじゃね?と思ってしまいます。

でも少し描いてみればわかりますが、そんことはありません。
絵はスポーツと違い、どちらかというと学問に近いです。
頭を使って考えて、しっかり理解しないと上手くはなりません。

 

私は絵を描くことは数学に近いと思っています。

例えば数学の問題を解くときは、公式を使って問題を解きます。
一つの公式だけで問題を解ける場合もあれば、複数の公式を使って問題を解く場合もあります。

そして絵を描くという行為は、人体構造という公式、立体的に描くという公式、パースという公式などなど……複数の公式を使って問題を解くことに似ています。

また新しい絵に挑戦するときはトライ&エラーを繰り返します。
自分でこうすれば上手く描けるのではないか?と仮定をたてて試し描きをしたりします。
それはさながら理科の実験のようです。

こう見ると絵を描くことは理系の学問っぽいところがあります。
スポーツの上達方法とは質的に異なることがわかると思います。

 

ただし「線を引くこと」に関してはスポーツのように反復練習が大切です。
ぜひたくさん描いて線を引く感覚を身につけてください。

 

②絵とは過去に描いた絵の記憶を引き出して描くものである

上の例文だけを読むと何も間違っていないと思われるかもしれません。
実際絵を描くときは過去の記憶を使って描いています。

でも上手い人の記憶ってあくまで立体的な記憶です。
リンゴに例えるなら、360度どの方向からでもイメージができます。

それに対し初心者にとっての記憶とは平面的な記憶です。
リンゴに例えるなら正面からしかイメージできない状態です。

つまり何が言いたいかというと
初心者にとって絵を描くこととは、あらゆるポーズをあらゆる角度から全て描いて記憶していないと、絵を描くことはできないということです。

立体的に記憶するという概念がないため、上手い人は平面的な形をたくさん記憶することで絵を描いていると思い込みやすいわけです。

この場合、描いたことのない構図の絵は描けません。
描けるようになるためにはその構図の絵を描いてしっかり記憶しなければなりません。
でもほんの少し構図が変わるだけでまた描けなくなります。

結局のところこの方法で絵が上手くなるためには膨大な量の描きこみが必要になります。
しかし、絵を平面的にしか捉えられなければいつまで経っても上達はしないでしょう。

大事なことはものを立体的に記憶してイメージできるようになることです。
それは別にあらゆる角度から人を描かなくてもイメージできるのです。

 

③1つの練習法を繰り返せば上手くなる

世の中って「○○するだけで簡単にできる!」みたいなものが溢れてますよね。

これだけを飲んでいれば痩せる!とか
聞き流すだけで英語がペラペラ!とか
体に振り掛けるだけでモテモテ!とかです。

上の例は少し極端かもしれませんが、
絵に関してもたった一つの練習で上手くなる方法があるのでは?と考えてしまいます。

そして初心者であればあるほどそんな魔法のような方法があるのではないかと期待してしまいます。

もしあなたがそう考えている場合、かなり注意が必要です。
そんな方はネットなどで絵が上達する効果的な練習法の情報を見つけた場合、その練習法に固執してしまうケースがあります。

例えば
デッサンをすすめられればデッサンばかり
ポーズマニアクスをすすめられればポーズマニアクスばかり
イメ描きをすすめられればイメ描きばかり
などなど……

たしかに上記の方法で絵は上達すると思います。
でもたった一つの練習だけで上手くなる方法があると思い込んでいると、なかなか次に進むことができません。

ある程度レベルが上がったら、また別の練習法に取り組むべきだと思います。
ひとつの練習を繰り返すだけで上達するほど、絵は単純なものではありません。

 

④リアル絵を極めないと萌え絵は描けない

萌え絵はリアルをデフォルメしたものです。
つまりリアルの人体について理解していないと、説得力のある萌え絵は描けません。
これはまぎれもない事実です。

となると人によっては、「リアルの絵が描けないと、萌え絵も描けない」と結論を出してしまう人もいるのではないでしょうか?
そして萌え絵を描くことをやめ、ひたすらリアル絵の練習を始めるわけです。

人体構造を学ぶためにあえてリアル絵を模写するのはわかります。
しかし萌え絵を全く描かず、リアル絵だけを練習するのはどうなのでしょうか?

本当に描きたいのは萌え絵のはずです。
それがリアル絵を描く目的にすり替わってしまうのはまさに本末転倒だと思います。

実際に萌え絵を描くためにはリアル絵を極める必要はありません。
頭の中でリアルの人体についてきちんと理解していればいいのです。

ちなみにリアル絵のほうが萌え絵よりもずっと難しいです。
リアル絵を勉強したいなら、しかるべき機関を利用して基礎から学んだほうがいい気がします。

 

⑤「よく観察する」とは絵を長時間見続けることである

絵のよくあるアドバイスのひとつに「よく観察しろ」があります。

この「観察」という言葉にはいろいろな意味が含まれていると思うのですが、 初心者から見ると観察とは「模写するとき長時間元絵を見続けること」だと解釈してしまいがちです。

なぜなら初心者にとって模写とは絵の練習の中でもっとも身近なもの。
「観察しろ」と言われるとまっさきに模写を思い浮かべ結びつける人は多いと思います。

となると、「よく観察しろ」とは「模写するときはよく観察しろ」という意味になってしまいます。
そして模写している最中に元絵を長時間見るとこが大事なことなんだと誤解してしまいます。

たしかに模写元の絵の一本の線がどのような長さでどのような角度で引かれているか「よく観察」して、それから描くのであれば問題はありません。
しかし線の長さや角度を見るだけなら、そんな長時間見続ける必要もないでしょう。

細部を見ずにただなんとなく絵全体を長時間見ているだけではなんの意味もありません。
しかも長時間見ているので、描くリズムも悪くなります。

ようするに観察の時間の長さが重要なのではなく、細部でもどう描かれているかしっかりと見ることが大事なわけです。
しっかりと対象が捉えられていれば、たとえ短い時間でも問題はありません。

 

ちなみ「観察」の件ですが、観察の意味は模写だけとは限りません。
それは日ごろからイラストを観察することも含まれます。

観察する前に自分の中で、
何故このイラストは左右の目の配置が上手いのだろうとか、
何故ここに骨のでっぱりみたいなものがあるのだろうとか、
あらかじめ疑問を持ちながら観察すると、頭の中に入りやすいです。

また立体的に対象を見たり、アイレベルや消失点を探したり、骨や筋肉の位置を考えたり、 観察の方法はいろいろあります。

個人的には描くことと同じくらい観察は大事なことだと思っています。

 

 

●最後に

①絵はスポーツと同じで、描けば描くほど体で覚えて自然に上手くなる
②絵とは過去に描いた絵の記憶を引き出して描くものである
③1つの練習法を繰り返せば上手くなる
④リアル絵を極めないと萌え絵は描けない
⑤「よく観察する」とは絵を長時間見続けることである

結局5つしか思いつかなかったのですが、まだまだ勘違いはありそうです。

ちょっとした思い込みや勘違いが絵の成長を阻害することは充分ありえます。
なるべく早いうちに勘違いに気づきたいものですね。

 

 

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Comment

  1. 浜田 より:

    すごい参考になりました!
    これを実践して精進したいと思います(*’▽’)

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