手癖で描かない

公開日: : 萌え絵上達法

ネットで絵の上達について調べると絵が上手い人たちの「手癖で描くな!」というアドバイスをよく見ます。
手癖で描くと完成度の低い絵が出来上がるばかりか、絵の上達を阻害する要因にもなるのがその理由です。

とはいっても手癖とはなんとなく意味はわかるんだけど、はっきりとした意味がわからないという人は多いのではないでしょうか?
手癖で描かないためには手癖で描くとはどういう意味か知らなければなりません。

今回はこの手癖で描くことの意味をより深く探り、どうすれば手癖で描かなくなるか考えます。

 

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●手癖で描くとは

私は手癖で描くとは過去の間違った記憶をもとに描くことだと思っています。

基本的に絵の上達とは描いた記憶の蓄積です。
記憶をはっきり覚えているほど上手に描けます。
たくさん描くことが上達に必要とされるのは、たくさん描けばそれだけ記憶に残るからです。

でも人は描いているとき、何を記憶をしているかわかったものではありません。
例えばそれは描くときの手順やパターンであったり(○○の線を引いたら次は○○の線を引く)、
勝手に脳内で記号化して(描き慣れた斜め45度の顔など)記憶していたりします。

本来ならば絵を描くときは前に描いたものの立体的な形を覚えておくべきです。
ですが描くときの手順やパターン、もしくは記号化して記憶すると次もその方法を使って描くことになります。
そしてこれを繰り返すことで手癖で描くことに繋がっていきます。

 

 

●何故手癖で描いてしまうのか

絵を描くことは本人が思っている以上に脳に負担をかけています。
脳はエネルギーの消費が激しく、すぐに脳は疲れます。

すると脳はもっとエネルギーの消費の少ない楽な方法を探します。
ものの立体的な形を覚えるよりも、手順やパターン、記号化で覚えるほうが楽だと判断すれば脳は優先的にそれらを記憶しようとします。

結局手順やパターン、記号化の記憶が強くなればなるほど、次に描くときにその影響を強く受けることになります。
手癖が完全に身についてしまうと、矯正のときなかなか手癖が治らないのはこの辺に理由があるように思います。

 

 

●熟練者と手癖

手癖とは過去の間違ったの記憶を元にして描くことだと言いました。
ときに熟練者も手順やパターン、記号化して描くことがあります。

今まで数多くの絵を描いてきた熟練者を考えたとき、その記憶の量は桁違いです。
当然今まで描いた完成度の高い絵をパターン化し、記号化するのはたやすいでしょう。
これも一種の手癖みたいなものです。

ただ初心者の場合と比べて熟練者は間違った記憶で描いているわけではありません。
手癖というよりは単に楽に描くためのテクニックといったほうが良いでしょう。

特に締切りのある漫画家にとって手癖で描くことは大きなメリットがあります。
手癖で描くことで漫画の作成の時間を短縮することができます。
また手癖そのものがその漫画家のカラーになることも少なくありません。

芸術家やアーティストならば常に新しい表現を模索するべきとは思いますが、 金銭が発生し時間的制約のあるプロであるなら手癖で描くことは必ずしも悪いこととはいえません。

 

 

●手癖で描かないために

初心者は熟練者と違い手癖で描くわけにはいきません。
なぜなら初心者は立体感覚がまだ身についていないからです。

立体感覚が身につく前に手順やパターン、記号化して覚えると絵の上達は遠回りになります。
まずはこれら手順やパターン、記号化して覚えることを止めなければなりません。

そのためには毎回同じ描き方をしない、前に描いたことのある構図でも新しい気持ちで望む、 模写やデッサンのときは対象をしっかりと見るなどの工夫が必要です。

そして最も重要なことは立体を意識して描くこと。

立体を意識するとは簡単に言えば奥行きを考えることです。
縦×横×奥行きを意識して、その3方向の感覚(立体感覚)を覚えます。

よく人の胴体を箱、頭を球、手足を円柱として考えろと言われます。
これも立体を意識して描くための考え方のひとつです。

立体感覚が理解できるようになればなるほど上達します。
この立体感覚を記憶の中で定着させることが絵の上達の肝になると私は思っています。

 

 

●最後に

手癖は初心者が陥りやすい罠です。
なるべく早く罠を脱することが肝要です。

またある程度描き慣れてきた初級者や中級者も楽をしたい気持ちから手癖で描くことがあります。
絵を描くことは楽しいことと苦しいことが同居した行為であることを忘れず、じっくり時間をかけて絵に取り組んで頂ければと思います。

今回の記事は自戒を込めております。
どうも楽したがる傾向が自分にはあるので手癖には十分注意したいところです。

 

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