【イラストの基礎練習その2】箱の中に入れて描こう!

公開日: : 萌え絵上達法

もう一つのイラストの基礎練習は『キャラクターを箱の中に入れて描く』練習です。

ルーミスの『やさしい人物画』を代表に、多くの人が推奨する有名な練習法ですが、いざやってみると難しすぎて手に負えないパターンが多いように思えます。

まず箱自体が描けない、もしくは箱を描いても人物を箱の中に入れられないなど、はっきり言って全くやさしくない練習法です。

しかしある程度腕を磨いてきた中級者ならば、箱を事前に描いておくことでキャラクターが描きやすくなるはずです。

まだ試したことのない人は、もしかしたらこの練習法を行うことで一気に上達できるかもしれません。

 

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●箱の中に入れて描く理由

キャラクターを箱の中に入れて描く理由、それは箱のパースを参考にしてキャラクターを描けるからです。

箱をひと目見れば、消失点の位置やパースの方向がわかるので、それを頼りにキャラクターを描くことができます。

 

パースというと背景を描くときにしか使わない印象があります。
しかし人体を描くときにもパースの知識は必要になります。

パースのあってない人体は絵を見る人に違和感を与えてしまいます。

例えば、人は地面に垂直に立っているものですが、パースが合っていないと、まるで斜めに宙に浮いているように見えてしまいます。

また、顔や上半身や下半身など体のパーツごとにパースがあっていないと、視点がバラバラなバランスの悪い体になってしまいます。

絵の上手い人は人体のパースを取るのが上手です。
逆に初心者はパースのパの字も知らないので、なぜ上手く描けないのかわかりません。

 

そしてきちんとパース通りに描くためのガイドになってくれるのが「箱」です。

箱のパースを参考に練習を繰り返せば、背景の中にしっかりとキャラクターを立たせることができますし、より立体的でバランスの取れた人体を描くことができます。

初心者向けとは言えない練習法ですが、間違いなくイラストの基礎と言える練習法です。

 

 

●この練習法を行う条件

この練習を行うに当たっては、条件があります。

まずはパースの基礎を理解していること。
一点透視、二点透視、三点透視を理解し描けなければなりません。
これはネットで調べればすぐに知ることができます。

次にイラストを見たとき、なんとなくアイレベルの位置がわかることです。
これは日頃の観察がものを言います。
背景に答えがある場合もあるので、背景もよく観察しましょう。

最後に、顔や腕や脚など、体のパーツ単位ならば立体的に描けることです。
体のパーツだけなら立体的に描けるけど、全体になるとバランスが……という人はこの練習法はうってつけです。
イラストを二次元でしか捉えられない人は、この練習をしてもあまり意味はないと思います。

 

3つほど条件を挙げましたが、大事なのは箱に入れて描いたときにキャラクターが描きやすくなった感覚があるかどうかです。

感覚がない場合は、まだこの練習をする段階でない可能性が高いです。
人体構造を学んで形をインプットしたり、体のパーツだけでも立体把握ができるように努めましょう。

 

 

●キャラクターを入れる箱の描き方

箱に入れて描く練習をしてみたくても、だいたいは箱の描き方がわからずにつまづきます。

ここでは一点透視と二点透視の箱の描き方について説明します。

基本的には模写元のイラスト(モチーフ)を用意し、そのモチーフに合った箱を描くわけですが、このとき大事なことは、全身画を選ぶことです。
足まで描いていて、地面にきとんと立っているものを選びましょう。

逆に選ばないほうがよいものは、複雑すぎるポーズや極端な俯瞰やアオリの構図のものです。
棒立ちのポーズや、アイレベルの位置がわかりやすいものから始めてください。

 

●一点透視の箱の描き方

①枠を設定する

模写元のモチーフの「上端」「下端」「左端」「右端」を取って枠を設定してください。
その枠の大きさがキャラクターの大きさです。

一点透視の箱の描き方1

 

②アイレベルを見つける

模写元のモチーフのアイレベルを見つけ、線を引いてください。
また視点の中心である視心も決めてください。
そこが消失点になります。

一点透視の箱の描き方2

 

③地面の設定

キャラクターの立つ地面を設定します。
平行な横線を二本引いて、さらに消失点からパース線を引くと、地面が完成します。

一点透視の箱の描き方3

ちなみにアイレベルが地面に近い場合は、二本の横線の幅は狭くしたほうが良いです。
逆に遠い場合は広く取りましょう。

 

④縦線を引く

地面の四隅からそれぞれ縦線を引きます。

一点透視の箱の描き方4

 

⑤箱の完成

箱の高さを決める横線を引きます。
③のときと同じように消失点からパース線を引くと箱が完成します。

一点透視の箱の描き方5

 

⑥描く

①で描いた枠と⑤で描いた箱を参考に模写します。

一点透視の箱の描き方6

 

 

●二点透視の箱の描き方

①枠を設定する

模写元のモチーフの「上端」「下端」「左端」「右端」を取って枠を設定します。
一点透視のときと同じです。

二点透視の箱の描き方1

 

②アイレベルを見つける

模写元のイラストのアイレベルを見つけます。
一点透視と同じですが消失点はまだ決まらないので次に進みます。

二点透視の箱の描き方2

 

③二本の線を引く

キャラクターの足の並びを参考に縦と横の二本の線を引いてください。
二本の線を引けば、自動的に消失点が決まります。

消失点がキャンバスサイズを超えてしまう場合は、パース定規を使うか、紙を付け足すか、消失点の目印になるものを机に置いて感覚で引いてください。

二点透視の箱の描き方3
二点透視の箱の描き方4

 

 

④地面を決める

消失点を参考に地面を決めます。

二点透視の箱の描き方5

 

⑤縦線を引く

地面の四隅からそれぞれ縦線を引きます。

二点透視の箱の描き方6

 

⑤箱の完成

消失点を参考に箱の上蓋を描いてください。
これで箱の完成です。

二点透視の箱の描き方7

途中で描き方がわからなくなった場合は、紙のすみっこにミニチュアの箱を描いておくとわかりやすくなります。

 

⑥描く

①で描いた枠と⑤で描いた箱を参考に模写します。

二点透視の箱の描き方8

 

 

●三点透視の場合は?

三点透視の場合は、二点透視の描き方にプラスして、消失点をはるか上方か下方にもう一つ増やします。

二点透視の箱が描ければ、三点透視の箱を描くのはそれほど難しくはないでしょう。

 

 

以上が箱の描き方です。

見ての通り、箱の描き方はかなりアバウトです。

中にはきっちり測ってパースを描きたい人もいるかもしれませんが、調べてみるとかなり難しそうなので個人的にはおすすめできません。

大事な事は箱を描き慣れることです。
箱が描き慣れれば、いろいろ気づくことも増えてきます。

 

 

●最後に

前回紹介したグリッドを使った練習法と、今回の箱の中に入れて描く練習法、この2つがイラストの基礎練習です。

グリッドを使って決められた枠内で描き、箱の中に入れてパースに沿って描けば、自然でバランスの良いキャラクターを描けるようになります。

決して簡単ではありませんが、かなりの上達が見込める練習法なのは間違いないので、面倒臭がらずにグリッドや箱を描いてみることをおすすめします。

私も実践している際中です。

 

 

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Comment

  1. 匿名 より:

    全身を箱に入れることで方向を見極めたりできると思いますが、パーツも箱に入れた方がいいんでしょうか?パーツは正中線だけ引いて描いてるんですが、何が正しいのかわかりません。

  2. YOUTON より:

    パーツとは腕や足のことでしょうか?
    仮に腕や足のことでしたら腕や足用の箱を新しく用意する必要はありません。
    難しいポーズなどは箱に入れること自体難しいと思うので、あくまで普通に立っているキャラクターを描くときに箱に入れて描けば良いかと思います。

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